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「上手くいっていない」ことを誰にも相談できない・・・・・自己啓発本には載っていない現場視点の「孤独な社長の裏マニュアル」です。

有限会社アズモード   代表取締役 宮脇 睦

【第43回】Facebookで金を稼ぐな。Web業界人たちの根本的な間違い

2012年08月27日|トラックバック(0)

POINT

『予言されていた低迷』
『Web業界人に多い素人』
『250万人集めて閉店した事実』
『Facebookの根本的誤解』

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■予言されていた低迷
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 Facebookの株価下落が止まりません。公開価格38ドルの半分となる19ドルの値をつけ、その暴落が日本においてのFacebook祭りに水を差しました。「Facebookをマーケティングに活かそう」と息巻いていたWeb関係者は口を閉ざし、あるいは別のサービスへと宗旨替えしています。しかし、株価がFacebookの魅力を棄損するものではありません。株価が下がったからとユーザーが解約することはなく、「いいね!」が減ることはないでしょう。そして本当にマーケティングに有効なツールであるなら、いまでも有効なはずです。ただし有効ならば。

 わたしはFacebookの直接的な商用利用に批判的です。それは上場前も株価下落後もかわりません。そして本日のテーマは「Facebookで金を稼ぐな」。

 Facebook株については、そもそもの公開価格が高すぎるという指摘がありました。将来利益への期待を表すPERは100倍で、100年分の利益を織りこんだ株価です。グーグルの上場時のPERは19倍ですから「過剰」といえるでしょう。また、関係者の保有する株式の売却が制限される「ロックアップ期間」が過ぎれば、流通する株が増えるのでこれも下落圧力になることは想定されていたことだったのです。


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■Web業界人に多い素人
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本題にはいるまえに、日本のWeb言論には根本的な問題があります。端的に述べて「商売」を知らない人が多いのです。国内で発言力のあるWeb有名人は、技術者、技術系の出版関係者、ITジャーナリスト、批評家にブロガーです。技術者が語る技術論は傾聴に値しますが、彼らの述べるビジネス論の多くは「理想論」です。また出版も再販制度に守れた特殊な業界で、そこにぶら下がるジャーナリストや批評家もまた特殊な稼業で、ブロガーに至っては論外です。

通常のビジネスを「情報」としては知っていても、現場を経験していないので軽々に
「○○の時代が来る」と断言してしまいます。

インターネットや電子メールの普及でも10年単位の時間を要したのに、今日の明日で世界のすべてが変わるかのようにあおり立てることができるのは、商売の現場を知らないが故の「無邪気さ」であり、グーグルの登場により「既存のビジネスを破壊する」と叫んでいたジャーナリストまでいました。そんな彼らが声高に「Facebookでマーケティング」を叫んでいるのです。

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■250万人集めて閉店した事実
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Facebookの直前に商用利用が叫ばれていたのが「ツイッター」です。しかし、ツイッターを商売に活用できたのは芸能人と政治家ぐらいです。名前を聞かなくなった歌手やタレントが、ツイッターを契機に再ブレイクし、政治活動の場として活用されています。一般的な商売において普及期に小さな成功例は聞こえてきましたが、恒常的に利用して成長しているという話しは寡聞にして知りません。

 Facebookも同じです。某ファッション通販サイトが10万以上の「いいね!」を集めたと一躍脚光を浴びました。そしていまや250万人の「いいね!」へと成長しました。ところがいまこの会社の国内通販サイトは「今後の成長のため」と閉ざされています。アジアをマーケットにするということですが、そのアジアの中では客単価が高く物流網も充実している日本国内向けの販売チャネルを閉ざす理由がわかりません。通販はアウトソーシングしやすい業態ですから人手不足は理由になりませんしね。また、アニメやコスプレなど日本のオタクカルチャーを発信する某サイトは数百万人の「いいね!」を集め、ベンチャーキャピタルからの出資を受けています。しかし、「マネタイズ=商売」への道筋はまだ見えていません。

 「いいね!」は商売の成功の裏付けにはならないのです。 


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■Facebookの根本的誤解
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だいたい「いいね!」のクリックと「客」になることに相関関係はありません。楽しませてくれたコンテンツにはお返ししたいという人間心理があります。これを「返報性」と呼ぶのですが、訪問者は「いいね!」とクリックすることで対価を与えた気持ちになり、心理的な取引が完結してしまいます。すると記憶に残ることも困難です。Facebookを利用している人に問います。「いいね!」をクリックした企業をどれだけ覚えているでしょうか。つまり「いいね!」をきっかけに「客」になるというのは甘い目論見に過ぎないのです。

 そもそもSNSとは、人や興味を軸に繋がっていくところに魅力があり「お金」と親和性の低い「場」です。語弊を怖れずに言えば、SNSを介した営業活動とは、同窓会の会場で保険の営業をかけるようなもので、あるいは友人の名を騙りツボを売り込まれれば不快感を隠すことは困難でしょう。「Facebookでマーケティング」とはこれと同じです。身内で楽しむためのツールに「商売っ気」は馴染まないのです。

 Facebookが役立たずというのではありません。通販業者なら「フォローの場」として活用できます。購入後のお客様との触れあいに適しており、例えば使用方法感想ご意見をリアルタイムに対応できる「場」としてならFacebookのもつポテンシャルを活かすことができるでしょう。つまりFacebookとは、「客を捕まえ売り込みするツール」ではなく、「すでに客になった客のためのツール」ということです。だから「Facebookで金を稼ぐな」なのです。


◆社長のための裏マニュアル
Facebookは集客ツールじゃない
 

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