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「上手くいっていない」ことを誰にも相談できない・・・・・自己啓発本には載っていない現場視点の「孤独な社長の裏マニュアル」です。

有限会社アズモード   代表取締役 宮脇 睦

【第80回】AIはネット通販に活用できるのか? その真実に迫る!

2018年04月23日|トラックバック(0)

POINT

『シンギュラリティなどこない』
『AIとは何か』
『昨日の昨日を理解しないSiri』
『AIが活躍するシーン』

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■シンギュラリティなどこない
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 いささか旧聞に属しますが、昨年末、とあるネット番組に出演しました。テーマは「AI(人工知能)」で経済学者の高橋洋一先生や、評論家の宮崎正弘先生、元衆院議員の松田学氏などなどと、キラ星の如き高名な方々のなかに「IT」界隈の代表として呼ばれたのです。

 末席の身でアリながら、議論がはじまってすぐに、ギックリレベルで討論の腰を折ってしまいました。それは「シンギュラリティなんてこない」と、大テーマを否定してしまったからです。「シンギュラリティ」とは「技術的特異点」と訳され、AIが勝手に自身を改良し始めて、人類の制御(コントロール)を離れるというもの。その結論は悲観論と楽観論があり、これらについて「討論」する番組で、その「討論」を楽しんで貰う番組というコンセプトを「忖度」しなかった私のミス。

 でも、AIはいまだ不完全で、人類の脅威になんか、なりはしません。週刊新潮の連載で「シンギュラリティ」を懸念していた宮家邦彦氏が、2018年4月19日号で《トップレベルの専門家は口を揃えて、現在のAI技術は「人間を越える」ようなレベルにはないと言う》と紹介しているところが事実。ところが、「AIブーム」は終わる気配を見せずに、最近では「通販でのAIの活用」も囁かれはじめました

 流行っている言葉を接続して、さも新しい技術がやってきた、時代の波に乗り遅れるなというかけ声は、IT界隈では見飽きた光景ではありますが、本稿の読者には「誰も教えてくれない裏マニュアル」として「AIとは何か」を、誰でもわかるように解説します。


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■AIとは何か
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 専門性はちょっと脇に置いた「ざっくり」とした話しとお断りしておきます。

 いまの「AIブーム」は、膨大な画像を入力すると、人間が教えていないのに、画像のなかから「ネコ」を見つけ出せるようになったとするグーグルの論文「ディープラーニング(深層学習)」の発表と、その手法の確立により火がつきました。そしてこれをもって「人間と同じく自分で考える仕組み」と紹介されましたが、実体は膨大な画像を、高速で分類して類似性を見つけたに過ぎません。

 例えるなら「完成図」のないジグソーパズルを、超高速でひとつひとつのピースをあらゆる角度から組み合わせて、完成させていくような、つまりは「力業」で、それを従来より、リーズナブルに実現する方法を見つけたことが画期的なだけであって、「人間のように考える仕組み」ではないのです。

 アマゾンの「エコー」や、グーグルの「ホーム」などのAIスピーカーや、Appleの「Siri」のような、まるで人間のような「受け答え」も、その中身は、膨大な「受け答え事例」のなかから、適当と思われるものを力業で選び出しているに過ぎないことは、次に紹介する「実験」からも明らかです。


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■昨日の昨日を理解しないSiri
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 例えばiPhoneなどをお持ちなら、次に紹介する質問を「Siri」に話しかけてみてください。

「昨日の昨日は何曜日?」

 本稿執筆時点では「昨日」の日付と曜日を答えております。「一昨日の曜日」と訊ねると正しい答えがでますが、「昨日の昨日」という「正しくない文章(言葉)」には対応していないのです。つまり、人間には遙か遠く及んでいないのです。

 「将棋や囲碁ではプロ棋士を倒している」との反論にはこう答えます。

「その計算力、記憶力においてコンピューターは、遙か昔に人間を凌駕している。その得意分野に将棋や囲碁が加わっただけ」

 それぞれに特化したAIを否定しませんが、専門外は文字通りの門外漢になるのが現時点でのAIです

 もっとも「本稿執筆時」と断っているのは、Appleやグーグルは、この手の「例文」が発表されると、あっと言う間に例文を「アップデイト」します。お試しはお早めに。


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■AIが活躍するシーン
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 国内における実戦的AI研究における第一人者である新井紀子博士は、ベストセラーとなっている近著「AI VS. 教科書が読めない子どもたち」で、こんなシーンを紹介し、そのカラクリを暴露します。

《研究室のドアを開けて入ってきたロボットが、冷蔵庫を開けて中にある缶ジュースを取り出して人に渡す。これはデモンストレーションとして「効果的な映像」を作るために、多くの専門家が待機して「想定外」が起こらないように準備しているから実現できる(要約)》

 つまり、研究室のドアを開ける、冷蔵庫のドアを開ける、缶ジュースを見つけ出す、それを取り出す等々、それぞれに特化した機能を、順序よく組み合わせて映像を作り出しているということです。

 一方で、これらを裏返したとき、AIを活用する方法が見えてきます。とりわけ通販業界ならば、  

《膨大な(取引)データと、購入単価の向上など、明確な目標があれば、AIが役立つ(かも知れない)》

 AIスピーカーが膨大なデータから答えを拾い出すように、冷蔵から缶ジュースを取り出すように目的を特化すれば、AIを活用できるスタート地点に立てるということです。

< なかなか高いハードルです。もちろん、この資格を満たしていればAI活用も一手。反対にこれらに一切触れず「これからはAI通販です!」と近づいてくる業者がいたなら、本稿をそのまま読ませてお引き取り願ってください。

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