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「上手くいっていない」ことを誰にも相談できない・・・・・自己啓発本には載っていない現場視点の「孤独な社長の裏マニュアル」です。

有限会社アズモード   代表取締役 宮脇 睦

【第84回】Webは超絶停滞し混迷しているから平成最後の年賀状を

2018年12月25日|トラックバック(0)

POINT

『時代が変わる』
『最大の課題とは』
『混沌の時代』
『卒年賀状のトレンド』

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■時代が変わる
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 2019年の4月が過ぎれば「平成時代」も終わりを告げます。これを機会にと、一部で話題となっているのが「卒年賀状」です。つまり、年賀状のやりとりを、今回を持って「卒業」するというもの。平成の終わりというひとつの区切りであり、また干支も「いのしし」でひとまわりと、タイミングが良いということです。確かに年賀状の料金も、地味に上がり続けておりますし、住所録を整備するのも面倒で、なによりスマホで即座に連絡が取れるいま、その必要性を感じないという理由に頷くところは少なくありません。

 しかし、「ビジネス」の視点からは、すこし別の動きがあることをご存知でしょうか。コンサルタント業界の知人の話しでは、いま「DM」の人気が高いとのことです。手間暇はかかりますが、それだけ「結果」がでるので、クライアントが喜ぶのだそうです。つまり、年賀状も含めたダイレクトメールなど「リアル」の復権です。そこにはビジネスの真実があります。


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■最大の課題とは
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 中小や零細のメガネ店は、大規模量販店による競争が激化し、さらに「ネット通販」も加わり、青息吐息なのですが、あるメガネ店はDMで、値引きなどの特別なオファーもださずに売上を伸ばしたといいます。やったことは「○○様にぴったりのフレームを仕入れました。ぜひ、いちどお立ち寄りください」と「一筆」を添えただけ。かかった費用はハガキ代だけ。

 ビジネスにおける最大の課題は「顧客獲得コスト」です。「ガンコなコダワリ」をかかげ一切の宣伝活動をしない店が、長続きせずに方針転換したり、撤退したりする理由もここにあります。それは、どれだけ素晴らしい商品やサービス、品質であっても、利用したことのないお客はそれを知らないということです。そこで割引きや特典などを宣伝し、購入や体験をさせ「知って貰う」のです。この広告宣伝費を含めた「知って貰う」ための費用は「顧客獲得コスト」に含まれます。一方、すでに商品やサービスを知っているのが「既存客」です。


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■混沌の時代
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 DMによりほぼゼロコストで、この「既存客」を掘り起こしたのが、先のメガネ店です。そしてこの方法、もちろん、デジタルの、つまりは電子メールやメルマガなどでも使えることは使えます。お客様の購入履歴や、来店頻度にあわせて「ひとこと」を添えるだけで、効果の高まりを期待できるのですが、リアルのDM、そして年賀状との違いは、いまそこに「ネット」が直面している混迷と課題が立ちはだかっているのです。

 電子メールを利用しない人が増えています。それは「若者」や「年寄り」といった世代ではなく「客層」になっています。かつて交流サイト「Facebook」が、米国ナスダック市場に上場したころ、「すべての連絡はFacebookで完結するから、電子メールは不要になる」と豪語する有識者がいましたが、いまのそれはLINEであり、携帯電話番号と一体のSMS(ショートメールサービス)で、ドコモなどの回線会社キャリアが提供するメールアドレスすら使わない人が増えています。また、「電子メール広告規制(オプトイン規制)」もあり、一説によるとDM送付を許可するお客は、45割とも言われています。

 また、LINEにしても、家族や友人との閉ざされた空間での連絡オンリーで、外部との接点を持たない利用者もいて、彼らに接続することができるネットサービスはまだ登場していません。


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■卒年賀状のトレンド
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 これを言っては身も蓋もないのですが、ウェブ業界はいま、猛烈に停滞しております。スマホ化、匿名化など、最近の「ヒット商品」はみな小粒ですし、ランディングページ、オウンドメディアなどは、そもそも論で20年来くりかえされてきたアプローチが、呼び名が変わっただけに過ぎず、方法論は確立されている反面、すべての事例に通じないことも実は広く知られています。さらに、「コピペ」という手軽さのあるウェブ業界、ネット通販界隈は、すぐれた販促手法もすぐに陳腐化する残酷な世界です。

 その点、リアルにおけるDM、いまの季節なら「年賀状」は強いのです。それぞれのお客様の、リアルのポストに届く。そこにひと言のメッセージでもあれば、なお良し。インターネットが普及しはじめた20年前から、そして「次は5Gだ」と叫ばれる時代でもリアルのDMをだし、年賀状を書く企業はあります。

 「人の行く裏に道あり花の山」という格言があります。人のやらないこと、通らない道に花が咲くということです。一方、コピペに代表されるネットの便利さを知った企業が、「手書きの年賀状」に戻ってくるのは困難。そしてひっそりと花を咲かせているメガネ屋があります。派手さはありませんが、これがビジネスの真実です。

 ちなみに、冒頭紹介した「卒年賀状」ですが、来年は「新元号」です。これをあしらったデザインなどが紹介されれば、来年限定で「再入学」する人も増えると見ています。

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