Home > 通販支援Blog > EC運営 > 誰も語らない現場の経営論! > 【第85回】バイトテロから考えるマーケティングの見直し

EC運営

誰も語らない現場の経営論!ナビゲータ写真
記事一覧へ

「上手くいっていない」ことを誰にも相談できない・・・・・自己啓発本には載っていない現場視点の「孤独な社長の裏マニュアル」です。

有限会社アズモード   代表取締役 宮脇 睦

【第85回】バイトテロから考えるマーケティングの見直し

2019年02月25日|トラックバック(0)

POINT

『バイトテロの正体』
『移ろいやすい若者消費』
『そこに客はいるか』
『市場戦略の見直し』

──────────────────────
■バイトテロの正体
──────────────────────

 コンビニ各社、宅配ピザ、カラオケボックス、そして回転寿司で頻発する「バイトテロ」。いずれもアルバイトによる「不適切動画」が、ネットに拡散され、上場企業は株価の下落に見舞われました。

 これらは写真共有サイト「インスタグラム」の「ストーリー」という機能を使っているとみられています。「ストーリー」は24時間以内にデータが消去される仕組みで、若者が仲間のみで情報を共有するために使われていますが、デジタルデータは様々な方法で複製、保存が可能です。そして何かのタイミングでそれが「拡散」され、今回の騒動となりました。

 かつて、アルバイトが「食洗機」に身体をいれる画像や、冷蔵庫にはいる姿が拡散された「不適切画像」を「バカッター」と呼んだことから、インスタグラムを舞台にした今回を「バカスタグラム」と呼ぶネット民もいます。舞台を変えただけで、やっていることは同じということなのですが、実はここに通販事業者も含めた「ネット」を主戦場とするビジネスのヒントが隠されています。


──────────────────────
■移ろいやすい若者消費
──────────────────────

 有り体にいえば「バカ」をやる若者は、洋の東西を問わず若者に多いとはいえ、決して流行感度が高い、いわゆる「イケてる」属性ではないと見ることができます。「イケてる」属性のユーザーは、「バカ」をしてまで耳目を集める必要がないからです。そこから、さらに言葉を究めれば、有象無象の「バカな若者」までもがインスタグラムに参加しているということです。

 すでに数年前から、ファッション系のビジネスにおいてインスタグラムは、ブランディングや集客の舞台でした。そこにはいま「バカな若者」も多数参加しているとみるべきでしょう。つまり多くの客がいるということです。リスティング広告の効果が頭打ちになっているなら、出稿先をインスタグラムに切り替えるのも一手です。また、15秒以内の短編動画を共有するアプリ「TicTok」は、若者が中心とし、とりわけ利用者の半数以上が女性となっております。こちらも顧客ターゲットによっては、十分に検討すべき広告の出稿先です。

 しかし、これはマーケティングにおける「戦術」の話しに過ぎません。「バイトテロ」が示したヒントとは、根本的な「戦略」の見直しの必要性です。


──────────────────────
■そこに客はいるか
──────────────────────

 従来のマーケティングの考え方でよいのか。と、私はいま、クライアント企業に問いかけています。例えば、いまの若者はスマホを使って音楽を聴きますが、それはYouTubeなどの動画共有サイトからストリーミングで、CDはすでに古いにせよ、音楽データを購入するという消費行動を、あまり取らないと耳にします。平たく言えば「買わない」。つまり、これらの情報を総合すると、若者というのは「移ろいやすくお金を使わない顧客層」と仮定できます。

 お金を使わないお客と、惜しみなく支払うお客のどちらを大切にするか。少ない客層と、多い客層のどちらをターゲットにするか。四分割した分布図でみれば一目瞭然ながら、いずれも後者です。

blog190225_01.png
──────────────────────
■市場戦略の見直し
──────────────────────

 国の失策である「少子高齢化」により、我が国では若者は少なく、高齢者は増え、昨年総務省が発表した2017年10月1日現在の人口推計において、65歳以上の高齢者は56万1千人増の3515万2千人となり、総人口に占める割合は過去最高の27・7%となっています。また、国内における最大の人口ボリュームゾーンは「団塊」ですが、その子供らで次ぐボリュームをもつ1972年生まれから始まる「団塊ジュニア」も、すでに「不惑」を数えています。そしてこれらの世代のいずれも「ネット」が利用でき、ちなみにながら、私のネット番組も主要視聴者層は45才から65才となっています。

 一般的に年齢を重ねるとその分、物理的に足が重くなり、あちらこちらの体調に不便がでます。荷物を背負って帰路を辿るのも、箱買いしたペットボトルを抱えて階段をあがるのも苦痛です。つまり、お金を使うことを躊躇わず、人数の多い世代はネット通販と親和性が高いのです。また、次々と現れる新しいネットサービスに飛びつくよりは、ひとつのコミュニティでの仲間との接触を楽しみます。変化より安定を求めるのは、経験を重ねた人間の知恵でもあり、一度接点を持つことができれば、息の長いお付き合いが期待できます。

 かつての「マーケティング方法」は、多くが「若者」をターゲットとして構築されていましたが、かようにネットサービスの変遷と、我が国をとりまく現実をみたとき、誰を「客」にするか。ビジネスにおいてなにが「得」か。時代が変われば、キャッチコピーにせよ、特典(オファー)の設定にせよ変わってきます。こうした変化の兆し「バイトテロ」に見つけます。


◆社長のための裏マニュアル
若者はそこにいるのか。客は若者だけか。


■ネット番組「みやわきチャンネル(仮)」
https://t.co/vvQRTO11T3

月刊 正論「ネットバスターズ」。大好評連載中!
http://seiron-sankei.com/recent

_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/

トラックバック(0)

・このブログ記事を参照しているブログ一覧:

【第85回】バイトテロから考えるマーケティングの見直し


・このブログ記事に対するトラックバックURL:

https://www.scroll360.jp/mt/mt-tb.cgi/2458

コンビニ受取サービス

Home > 通販支援Blog > EC運営 > 誰も語らない現場の経営論! > 【第85回】バイトテロから考えるマーケティングの見直し