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「上手くいっていない」ことを誰にも相談できない・・・・・自己啓発本には載っていない現場視点の「孤独な社長の裏マニュアル」です。

有限会社アズモード   代表取締役 宮脇 睦

【第88回】10月の消費増税がネット通販の神風になるかも

2019年08月26日|トラックバック(0)

POINT

『10%という魔物』
『政府は景気減速を知っている』
『スーパーが淘汰される?』
『ピンチをチャンスに』

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10%という魔物
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 間もなくに控えた消費増税。今回は8%から10%と、わずか2%だから影響が少ないという声もありますが、これは楽観に過ぎるというより、経験に学んでいません。なぜなら、かつての20世紀。消費税が3%から5%に上がったときも、同じことが言われながら、その後、日本の景気は落ち込み、完全なる「デフレ」に突入したからです。

 これを東アジアの経済危機が理由だと説明する有識者がいますが、他の東アジア諸国が景気回復した後も、日本のデフレは続いたので、実は説明がつかないのです。

 さらに、今回の8%から10%への増税をこう危惧する人がいます。

「総額を計算しやすくなるから買い控えが起こる」

 つまり、税抜き価格3000円のTシャツなら、消費税は300円と計算しやすくなるので買い控えが起こるというのです。社会人になると「算数」から離れており、ワリカンするときもスマホの電卓機能を使い、そもそも伝票に「一人当たり○○円」と記載される昨今、大人は暗算する機会を失いました。そして「掛け算九九」を忘れ、8%の計算が苦手になった大人にっても、10%ならすぐに総額がわかり、買い控えへとつながるということです。

 今回の増税は、頭の痛いことだらけですが、通販業者にとって追い風になるかも知れません

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政府は景気減速を知っている
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 消費増税が景気を冷やすことを、いまの政府はすでに、5%から8%の増税で経験しています。長引くデフレによってやせ細り、立ち上がることもおぼつかない状態だった日本経済が、「アベノミクス」という栄養剤により、立ち上がるぐらいの元気を取り戻しました。そんな病み上がりの人に、井戸水のように冷たい水をぶっかけたのが、前回の消費増税でした。

 この時も「増税したい人たち」は、景気への影響はさほどない、なかには「増税によって景気が良くなる」という珍説を唱える人までいました。しかし、経済は結果がすべて、景気は悪化しました。これを経験したのがいまの政府で、だから、所得の低い世帯へ「プレミアム商品券」を配布するなど、さまざまな「景気対策」を施しています。

 そんな施策のひとつが「軽減税率」です。

 軽減税率の対象は食品と新聞ですから、それを扱わない業者にとっては、競争条件は同じではあります。しかし、購読世帯が減少し続ける新聞はともかく、食品の購入は、毎日と言っても良く、そこは軽減税率の8%のままで、一般的な消費者が「増税」を意識するのは、食品以外の商品を購入するときになります。

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スーパーが淘汰される?
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 とりわけ「ネット通販」は、文字情報として「10%」の税額を表示しないわけにいきません。どれだけ、はぐらかせてみても、決済の直前には明らかになります。その時、毎日の食品の購入時は8%のままの消費税が、10%となっているのです。ネット通販的には、もっとも嫌な「離脱率」が高まるかも知れません。

 増税に関わる「痛い」話をしてきましたが、「朗報」もあります。これまた景気対策のひとつとされた「ポイント還元」です。

 すでにご存知の事業者も多いことと思われますが、当初、街中で商売をする、中小零細企業の救済策と喧伝された政府が補填するポイント還元が、ネット通販事業者にも適用されることになりました。ショッピングモールに出店されていれば、すでに案内も届いていることでしょう。出店企業(ネット通販事業者)が、中小企業・小規模事業者であれば対象になるのです。

 これに戦々恐々としているのが「スーパー」といわれています。とりわけ全国チェーンのスーパーマーケットは、ポイント還元の対象外です。対してコンビニの多くは、フランチャイズ契約している「中小企業」が多く、その場合はポイント還元の対象となり、大手コンビニ各社は、購入時に「還元」すると発表しています。

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ピンチをチャンスに
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 スーパーマーケットよりコンビニに「お得感」を覚えるお客が増えるかもしれません。そして、ネット通販もポイント還元されます。ポイント還元は期間限定ですが、一度、習慣化された消費行動は、なかなか変えることが困難で、小売り業界に大きな変化が訪れるかも知れません。

 大切なことなので、繰り返しますが、消費増税は必ず景気を冷やします。また、米中貿易戦争だけではなく、英国のEU離脱「ブレグジット」も控えており、世界経済は明らかに減速しており、多くの国で金融緩和や減税で対応しようとしています。すでに「リーマンショック級」という声も少なくありません。しかし、それでも10月の増税は、実施されます。多分。

 ということは、その直前には「駆け込み需要」があります。年度末以外の増税が初めてということもあってか、いまのところ「駆け込み需要」は耳にしていませんが、過去の消費増税でも、駆け込み需要で大騒ぎするのは、直前の1ヶ月、さらには残り1週間で過熱します。

 ポイント還元という「追い風」が吹くかもしれない、通販業者ではありますが、まず、目先の「駆け込み需要」をお忘れなく。


◆社長のための裏マニュアル
増税が通販事業者のチャンスになる(但し、期間限定)


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