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「上手くいっていない」ことを誰にも相談できない・・・・・自己啓発本には載っていない現場視点の「孤独な社長の裏マニュアル」です。

有限会社アズモード   代表取締役 宮脇 睦

【第54回】いまだから13%還元セール! 利食い千人力をとりに行く

2013年12月24日|トラックバック(0)

POINT

『暗雲垂れ込める新年』
『消費者心理を理解する』
『政府の横暴は憲法違反』
『株式格言に従う』

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■暗雲垂れ込める新年
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 クリスマス当日になると、街はすっかりお正月の装いに衣替えします。気分はお休みモード・・・とノンビリしてはいられません。通販業者にとって年明けからの3ヶ月は十数年来のビッグウェーブの始まり。増税前の駆け込み需要が起こるからで、それに備えなければなりません。扱う商材によっては「ウチには関係が無い」と思うかも知れませんが、どんな業界にもチャンスがやってくるのが、増税前の駆け込み需要です。3%から5%になる直前の1997年の1〜3月期のGDPは増加し、部屋中をトイレットペーパーで埋め尽くした私がいうのですから間違いありません。

 例えば「自動車修理工具」の販売企業は、この秋から空前の売上を記録し、嬉しい悲鳴を上げています。マイカー離れにより、街の自動車修理工場は青息吐息で、そこに工具を卸す同社も引きずられていました。自動車修理のための工具は、道具の性質上「頑丈さ」が求められ、よい製品を作れば作るほど、リピート購入の間隔が長くなるジレンマに陥ります。そして同社の製品は頑丈さも売りのひとつです。


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■消費者心理を理解する
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 注文が相次ぎます。それも通常、ひとつふたつの単位での注文が、10や20で発注してくるといいます。もちろん、消費税率アップ前の駆け込み需要です。ちゃんと保管していれば、工具が腐ることはありません。そして頑丈な同社の製品は十年後にも使用している可能性が高く、ならば増税前に「買いだめ」したくなるのが消費者心理です。デフレ不況による先行きの不透明さから、内部留保としてお金を貯めていた企業が、増税前のほうが得だとお金を使い始めているのです。

 ここで残念なお話をします。増税をすると必ず景気が悪くなります。経済学では「租税乗数」と呼ばれるもので、話しを単純にすればこうです。5%の消費税のとき、100万円の現金で購入できるのは税抜き95万2380円分です。これが8%になると92万5925円。つまり2万6455円分の消費が減ります。消費減は仕入れのすべての過程で起こるので、マイナスは累積され、増税分以上の消費減がおこるのです。

 政府は大型の景気対策を打つことを発表していますが効果は未知数で、しかも8%の次は10%への増税が待っております。


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■政府の横暴は憲法違反
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 さらに1000兆円を越える国の借金返済に目処をつける「財政健全化」を目指すなら、消費税は最低でも18%にしなければならないといわれています。すると更なる増税は、より租税乗数を高め、更なる消費減がデフレを呼び、つまりはお先真っ暗・・・ですが、嘆いてばかりもいられません。希望に目を向ければ、2020年には東京五輪があり、その為のインフラ整備で消費は喚起されます。大企業の交際費が、半額損金として認められるようになるので、贈答品や飲食店の利用が喚起されることでしょう。なにより東北の力強い復興が、日本を再び輝かせることに期待しつつ、まずは目先の売上です。増税前の駆け込み需要をゲットするための施策を考えてみます。

 3月まで可能な方法となるのが「消費税還元セール」「消費税値引きセール」です。いまなら5%の値引きですが、4月以降は8%、という率だけではなく、消費者庁は「消費税還元セール」の禁止を謳っています。禁止の大義は増税分の価格転嫁を促すもので、納入業者などに増税分を負担させる「下請けイジメ」を禁止するものですが、3%から5%に税率が上がり不況に喘いだ1998年に、イトーヨーカドーが先陣を切った「消費税還元セール」が政府批判へと繋がった悪夢を怖れてのことでしょう。

 「消費税の円滑かつ適正な転嫁の確保のための消費税の転嫁を阻害する行為の是正等に関する特別措置法」として制定されましたが、現実的には取り締まりは困難と見ています。なぜなら、表現の自由は憲法が保証するものだからです。ただ、小売り側としても還元セールとは「値引き」と同義で、8%オフとは、ほぼ1割引きですから、利幅の薄いネット通販では現実的ではない施策です。


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■株式格言に従う
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 そこで消費税が5%のうちの3月までに仕掛けます。そして「消費税」を謳うもうひとつの狙いは「増税されますよ」という告知効果。つまりは煽りです。消費者は4月に増税されると理解しながらも、日々の生活の中ではうっかり忘れてしまうものです。そこで「増税前の消費税還元」とアナウンスすることで危機意識を喚起します。さらに過激に煽るなら、

「いまなら13%もお得!」

 還元する消費税5%+増税後税率8%の合算値。ウソではありません。

 駆け込み需要を、利益の先食いに過ぎないと冷笑する経済評論家もいますが、株式格言に「利食い千人力」というものがあります。株価とはバーチャルマネーに過ぎず、どれだけ時価総額が高くても換金しなければパン一切れも買えません。「利食い」とは株式売却により利益を確定させることです。株価は1年後に100倍になることもあれば、紙くず(いまは電子証券のためゴミすら残りません)になることもあります。しかし、確定させた利益ならパンを買えます。先食いにより後の利益が減少するとしても、いま目の前にある利益を取ることが大切だということです。

 もちろん他社が仕掛ける前に。そう考えるとノンビリ休んでなど・・・と煽っておいて、今年もありがとうございましたと筆をおきます。


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