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「上手くいっていない」ことを誰にも相談できない・・・・・自己啓発本には載っていない現場視点の「孤独な社長の裏マニュアル」です。

有限会社アズモード   代表取締役 宮脇 睦

【第10回】携帯電話を買うと新巻鮭プレゼント

2009年10月27日|トラックバック(0)

POINT

『広告という魔力』
『数字という魔物』
『社長の特権を行使』
『同じ予算を割くなら』

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■広告という魔力
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通販でもWEBでも広告は不可欠です。今回は、そんな広告の裏マニュアル。

ものごころついたころからテレビやラジオのCMに触れ、新聞に折り込まれるチラシはテレビ欄の次に楽しみでした。また小学館の「小学一年生」を定期購読するようになると、記事や漫画だけでは飽きたらず「広告」を読み、暗記していました。それは記事より「広告」のほうが面白かったからです。その後、紆余曲折を経て広告代理店にもぐりこみ、広告で飯を食べるようになり広告が面白い理由を発見しました。広告の面白さとはズバリ「不真面目さ」です。真剣に不真面目なことを考え、表現するのが広告なのです。

広告を真面目に考えては必ず行き詰まります。理由は二つ。ひとつは真面目な議論の場では「客は論理的に行動する」という錯覚に陥るからです。しかし「衝動買い」が非論理的であるように、消費者は理路整然とは行動しません。この「論理的」に捕らわれると堅苦しい説明ばかりの広告になってしまいます。佐々木希さんが秋田で突然踊り出すのはガムのCMです。決して「論理的」ではないのです。

つぎに「数字」です。真面目な話し合いでは議論の参加者全員で共有できる「理由」が欲しくなり、それを数字に求め、つまらないものを量産しはじめます。


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■数字という魔物
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「数打ちゃ当たる」とは広告の真実です。分母に比例し成功例は多くなり、結論を述べれば売り上げは広告費に比例します。これはチラシもDMもメルマガもオーバーチュアも同じです。ここから数字に主眼を置いての議論は、早かれ遅かれ「回数」や「金額」に帰結し、内容への議論がおざなりとなり陳腐化(=マンネリ)するのです。そして数がものをいうのは「成功例」であり「成功率」ではないことに注意が必要です。悲しいかな陳腐化は「率」を引き下げます。すると一定数の成功例を確保するために、分母を拡げ広告費が跳ね上がります。いわゆる「悪循環」です。これを避けるために「不真面目な思考」が必要なのです。

さらに広告は「集客」にフォーカスし、売ろうしてはダメです。ものがない時代は広告だけで売れることもありました。それは商品があるだけで、他店と差別化できたからです。ところがモノ余りの現代では広告だけで売ることは困難です。そこで求められるのが「集客」への特化です。また「売らない」と決めることで不真面目さを加速させることができます。


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■社長の特権を行使
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実はチラシの「特売」や「日替わり商品」とは集客を目的としたものでした。特売品はどれだけ売れても儲かりませんが、来店した客が他の商品を買ってくれることを期待しての「出血サービス」です。ところがこの手法が広まるにつれ「価格競争」となったのは先の「数字の議論」に帰結したからです。これも「数字」の怖さです。そこで広告の企画を考える時は数字を切り離し不真面目に議論しなければならないのです。

携帯電話販売会社の広告会議でのことです。クリスマス企画が煮詰まっていました。当時はいわゆる「0円販売」が常態化しており、0円にインパクトはありません。また携帯電話会社からは廉価販売を嫌う「お願い」がだされており安価訴求は禁じ手となっていました。

重苦しい空気を社長が吹き飛ばしました。

「新巻鮭をプレゼント」

携帯電話の新規契約に新巻鮭を1本プレゼントする企画です。

「今日シャケもっている人多くない?」
「あそこの携帯電話屋で配っているらしいぜ」
「マジで!? なんでシャケ?」
「さぁ?」

という風景を想像して一同、大爆笑です。シャケをプレゼントしたかったわけではなく、「面白いこと」で客を集めることが狙いです。一見馬鹿馬鹿しく映るかも知れませんが、ドラッグストア「マツモトキヨシ」の創業者も不真面目な方法で客を集めていました。

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■同じ予算を割くなら
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社員は知らないことですが、社長とはいえ会社の金を遠慮無く使えることは希です。その希なひとつが「広告費」です。広告は会社のお金を使ってできる「遊び」と考えることで可能性はぐんと広がります。最終的に新巻鮭の手配がつかずに「スパークリングワイン」となりましたが、真面目に考えていたら凡庸な広告に予算を投じたことでしょう。しかし「不真面目さ」によりシャケに出会いました。

新聞、雑誌、チラシ、そしてメルマガやオーバーチュア、ディスプレイ広告でもすべて同じです。広告は集客に絞り、内容は「不真面目」に議論します。真面目な議論が行き詰まることは既に述べましたが、客は不真面目でも楽しい雰囲気の広告に引き寄せられます。また、広告で「売ろう」とすると「商品説明」などが不可欠となり、その為に真面目な議論へと引きずられてしまうのも「集客」に絞り込む理由です。携帯電話屋は「不真面目」を続け、この翌年「携帯電話の販売をやってて良かったです」と涙を流すほどの利益を叩き出したのです。

 そして

「ふざけすぎたらどうしよう?」

とは杞憂です。不真面目を通り過ぎて「ふざけすぎる」のは想像以上に難しいのですから。

そしてこの「不真面目な会議」を主導することこそ「社長の仕事」です。


◆社長のための裏マニュアル
「広告は会社の金で遊べるおもちゃ」

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