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「上手くいっていない」ことを誰にも相談できない・・・・・自己啓発本には載っていない現場視点の「孤独な社長の裏マニュアル」です。

有限会社アズモード   代表取締役 宮脇 睦

【第27回】震災直後に社長がすること

2011年04月27日|トラックバック(0)

POINT

『復興にかかる唯一の懸念』
『非常時の通信手段』
『KYとなるな』
『スタッフの不安を解消』
『情報を共有する』

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■復興にかかる唯一の懸念
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東日本大震災の被災者及び関係者の皆様に心よりお見舞い申し上げます。そして、やがて訪れる「日常」は、かつての日々より素晴らしいものであると確信しております。勝手にですが。

結論を述べれば東北はかならず復興します。不景気に喘ぐ平成日本とはいえ、国富は潤沢で技術もあり、なにより慶長、明治、昭和にそれぞれ訪れた震災から復興した歴史が雄弁に語ります。唯一の懸念があるとすれば政府が足を引っ張ることぐらいでしょうか。いままでは「無策」でしたが、震災から1ヶ月を経て「パフォーマンス」が目立つようになり、それが功名心だけで実施する「愚策」へとつながれば復興の妨げとなるからです。

地震後、本稿もお休みを頂戴しておりましたが、再開第一号。と、いうわけでテーマは「地震後、なにをすべきか」。

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■非常時の通信手段
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四つの大陸プレートの上にある日本列島では、どこで地震が起こっても不思議ではありません。阪神淡路、中越といった本州はもちろん、北海道では1993年の北海道南西沖、2003年の十勝沖で地震があり、沖縄県でも2010年にM7.2の地震が起きています。不安を煽るわけではありませんが、地震後の対策は「平時」にこそ考えておくべきだと言うことです。

弊社のある東京都足立区北西部は震度5強でした。揺れの強さはともかく、揺れている時間の長さは未体験で、家屋の倒壊を覚悟したものです。揺れが納まり在宅スタッフの安否確認に追われます。地震直後は携帯や電話回線は制限されるので通じにくくなります。しかし、ネット回線が生きていれば「スカイプ」などの「ネット通話」で安否の確認ができます。弊社ではパソコンのマックに標準装備されている「iChat」で在宅スタッフの無事を確認しました。また(株)ネオジャパンの「デスクネッツ」のように、緊急時の安否確認機能を備えているグループウェアもあります。スタッフの安否確認は、災害時における社長や上司の最優先事項です。


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■KYとなるな
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ネットが使える環境にあれば迅速に宣伝を垂れ流しにしているツイッターボットやリスティング広告、宣伝メルマガを停止します。地震直後に「○月○日、××がいよいよ発売! みなさんお楽しみに♪」とタイムラインで見た時を想像してください。あるいは被災地の名前で検索した結果の脇に「春の東北、花見ツアー」といった広告が映しだされたら「KY(空気読めない)」と消費者は思うことでしょう。実際、ある「カリスマ情報起業家」から震災翌日に「超金持ちになる特別セミナーがわずか1000円(筆者意訳)」と宣伝メールが届き侮蔑感情が芽生えたことを否定しません。メルマガを自動配信にしていて、停止措置が間に合わなかった場合は「お詫び」や「中止・延期のお知らせ」などでフォローします。

次に「配送状況」の確認です。今回の震災では東北道が閉鎖され、被災地はもちろん、その周辺地域への物流もストップしました。リアルタイムに情報を提供し、不明な地域は「一時停止」とします。被災者がネットに注文を出せる状況になくても、別の地域に住む親戚や知人が「救援物資」をネット通販で発注するケースがあるからで、明示しておかなければ「できるかも」と残酷な淡い期待を持たせてしまうのです。できないことはできないと告げることも優しさです。


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■スタッフの不安を解消
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ここまでは平時にマニュアルを作っておいて、スタッフの誰でもできるように訓練しておくと良いでしょう。そしてここからは社長にしかできない「裏マニュアル」です。

悲惨な現地の映像を見て、ふさぎ込む「非被災者」が多くいます。東京近郊でも繰り返す余震に不安を訴える人が増えています。そして突然襲いかかる自然の猛威をまざまざと見せられ虚無感に捕らわれることもあります。しかし、中長期で見れば「復興事業」は経済波及効果が高く、「景気」だけをみれば悪くなる理由はあまりありません。「原発」は大問題ですが、周辺以外の被災地はすでに復旧から復興へと舵を切りつつあることからも、必要以上に不安がることはありません。

と、社員に向けてメッセージを発します。表情に出さず、通常勤務をしているようにみえても、心の内に不安を隠している社員を励ます目的です。また、明らかに業績に直撃した場合は、いつまで雇うことができるかを示すのも社長にしかできない仕事です。


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■情報を共有する
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弊社も震災を受けて売上が激減するとみていました。そこでスタッフを集めこう話しました。

「向こう1年間は雇う余裕がある。また、明日から仕事がすべてなくなったとしても半年間の給料は約束できる。だから力を貸してよ」

あるスタッフは給料の減額を覚悟していたと言います。本当に仕事がなくなったら減額どころではないのですが、しかし不安要素も可能な限り明らかにすることで、スタッフは安心(開き直りともいいますが)し危機意識を共有し、連帯感が生まれます。経営者ならピンチもちゃっかり利用する厚かましさが必要です。反対に情報を隠蔽したり、小出しにしたりすると疑心暗鬼となるのは、一連の原発にまつわる東電の発表と菅内閣への国民の冷たい視線からも明らかです。

そして本当に仕事がなくなったのなら仕事をつくり与えます。自社サイトのリニューアルやブログの整理、新しいCMSを研究するのもよいでしょう。どうしても仕事が見つからないのなら大掃除でもさせてください。危機下に暇を与えられた社員はネガティブな考えに支配されることが多いのです。仕事を与えるのは「余計なことを考える時間」を作らせないためです。渡哲也さん率いる「石原軍団」が被災地で炊き出しを行う際、被災者の中からボランティアを募り手伝ってもらうのも同じ理由です。ジッとしているより身体を動かした方が、気が紛れ、そしてポジティブな発想が生まれやすくなるからです。

復興には非被災地の力が欠かせません。物流網どころか店舗が流された地域にとって、今後、通販事業者の存在がいままで以上に大切になることでしょう。いま、「仕事」に全力で取り組むことは被災者支援となります


◆社長のための裏マニュアル
「すぐやること、いまの状態、これからやることを示し、指示するのがリーダーシップ」


 

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