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「上手くいっていない」ことを誰にも相談できない・・・・・自己啓発本には載っていない現場視点の「孤独な社長の裏マニュアル」です。

有限会社アズモード   代表取締役 宮脇 睦

【第40回】値引率0%、リスク0円の付加価値創造法

2012年05月28日|トラックバック(0)

POINT

『セールの延長がデフレを助長』
『夏に向けての新企画』
『商品はモチベーション』
『コラボという発展』

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■セールの延長がデフレを助長
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まもなく本格化する夏のボーナス商戦を前に、頭を悩ませている通販業者も多いのではないでしょうか。特に衣料業界では、百貨店をはじめとするリアル小売業のネット参入だけでなく、ネット通販の巨人「アマゾン」もそのファッションサイトのCMを、全国放送で流し始め、一部の勝ち組サイトですら競争の激化から収益悪化が株式市場で懸念されています。

そんな時代の流れからか、衣料業界では7月の声を聞く前に「夏物セール」が始めることも珍しくなくなりました。とここまで書いた時点(2012年5月22日)で、三越伊勢丹ホールディングスなどがセールの開始時期を2週間遅らせると発表しました。セールは利益率を悪化させますし、中長期で見ればいわゆる「定価」への不信感の原因となりかねません。商売人として歓迎すべき動きではありますが、こうした動きは何度も繰り返されてきており、どこかの企業が「フライング」を始めると「総崩れ」となり「デフレ」を加速させてきました。

値引きをせずに売るためには「付加価値による差別化」が必要です。1万円の商品に1千円のおまけをするのは付加価値ではなく値引きです。付加価値をつける方法を考える最初の一歩は「お金」を忘れることです。そこで今回は激戦区の「洋品店」を例に「アマゾン」を使うことで、値引率ゼロ、リスクゼロで「付加価値」をつける方法を紹介します。

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■夏に向けての新企画
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お金は「数字」で表せることから、比較がしやすく「合理的」に見えてしまいます。しかし、客が「付加価値」を感じるのは、お金だけではありません。例えば今月オープンした「東京スカイツリー」がよく見えるレストランには「付加価値」があるでしょう。しかし、それが「いくら」の得かと考える客は皆無です。裏返せば、お客の大半はこまかな「銭勘定」をしていないのです。これは「付加価値」を考える上での基本です。仮に100円でも「眺望料」を請求したとすれば、お客は「100円」に対して損か得かの計算を始めます。そうなっては普通の値引きと同じです。

問屋から仕入れて売る普通の洋服通販店。いよいよ夏本番。このタイミングで値引き以外に特色を出すとすれば「クールビズ」でしょうか。しかし、「クールビズ」はメーカーから百貨店までしのぎを削る激戦区です。ましてや問屋からの仕入れなら、商品そのものでの差別化は難しく、他には包装紙やショッパーと呼ばれる買い物袋での差別化もひとつの方法ではありますが、これはそもそもお店のブランディングができているときだけ喜ばれるもので、無名の洋品店の紙袋を有り難がる客はいません。

そこで「ダイエット」を切り口にします。売るのはトレーニングウェアやサウナスーツではありません。「プラン」です。


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■商品はモチベーション
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「4週間で痩せる自分へのご褒美。返品OK。シェイプアッププラン」

理想のサイズの洋服を注文すると、ダイエット本やグッズ、健康食品を特典としてプレゼントし、4週間後ダイエットに失敗したならば、返品もサイズ変更の交換をOKとします。特に女性の場合、可愛い洋服はサイズが小さいものが多く、無理すれば着られるかもしれないけど、失敗はしたくない。しかし、万が一、失敗したときでも返品やサイズ変更ができるなら・・・という言い訳付きの「ダイエットのモチベーション」が商品なのです。

お金のことを忘れるのは「発想」の段階、つまりここまで。「付加価値」をつけ「差別化」できても経営が行き詰まっては本末転倒です。実施に向けては「銭勘定」をします。つまりリスクを少なく、効果の最大化を狙うのですが、それならば特典は「ダイエット本」が最適です。なぜなら

「注文が入ってから購入すれば良い」

のですから。近所の書店においてある書籍や、「アマゾン」で翌日届く本を特典にすれば在庫リスクはゼロです。


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■コラボという発展
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さらに「ダイエット本」なら著者や出版社とコラボできる可能性もあります。いまどきの著者はブログやツイッターなどをやっていることが多いので、直接コンタクトを取るのは造作のないことです。そして、大半の著者は書籍が売れる企画を嫌いはしません。だいいち書籍をプレゼントするだけなら無許可でも問題ありません。正規のルートで買った書籍をプレゼントして叱られる道理はないのです。

わたしが連載をもつ「Web担当者Forum」ではグーグルがスパムと認定している「外部リンクの購入」に否定的なのですが、それを販売する業者が書籍化された同サイトの人気連載をプレゼントしていたこともあります。これをみた担当者は「仲間内でネタにします」と苦笑いしていました。もっともちゃんとした手順を踏んで提案したプレゼント企画に難色を示す著者や出版社なら、別の書籍を採用するほうが良いでしょう。ダイエット本は星の数ほどありますので。

1万円以上の商品に限れば、書籍を特典にしても充分に利益は確保できることでしょう。さらに「理想のサイズ」をゲットしたお客には同じサイズの洋服を一律20%オフにするなどの特典をつけます。理想のサイズの洋服を手にすることで、ダイエットのモチベーションが上がり、成功した暁にはお客に感謝されながら売上増加が見込める・・・といった皮算用です。ちなみに「4週間後なら普通のセールじゃないか」という突っ込みは無視します。

仮にこのプランに注文がはいらなかったとしても「面白いコトする洋服屋(通販サイト)」という評判は「付加価値」となり、記憶の片隅にでも残れば「差別化」は成功です。どうです?

値引率ゼロ、リスクゼロでも企画は立てられる
のです。


◆社長のための裏マニュアル
モチベーションを売る。という発想が付加価値を生む


 

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