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「上手くいっていない」ことを誰にも相談できない・・・・・自己啓発本には載っていない現場視点の「孤独な社長の裏マニュアル」です。

有限会社アズモード   代表取締役 宮脇 睦

【第57回】秒速で売れた商品を作りだすのは簡単だ

2014年06月24日|トラックバック(0)

POINT

『効果を高める見出し』
『統計学を無視する』
『秒速で売れるシャンプーを作りだす方法』
『都合の良い事実』

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■効果を高める見出し
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 ブログやメルマガの見出しに、数字をいれると効果が高まることはよく知られています。
そしてその数字が刺激的で魅力的なら、メルマガの開封率は上昇し、強い反響を期待できます。
例えば

「利用者の90%がこの商品を選びました」

 というキャッチコピーなら最強です。
それだけ選ばれている商品なら、当然だろうと思ったあなたは、その素直で真面目な性格が多くの人に愛されていることでしょう。
しかし、もしかしたら「広告」が苦手なタイプではないでしょうか。
なぜなら、広告や広報とは

"数字を弄ぶ"

 といっても過言ではないからです。数字を弄ぶ方法は大きく分けて「作りだす」「切り出す」2つです。


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■統計学を無視する
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 まず、90%も選択された「分母」が語られていません。
例えば商品の関係者を対象とした調査なら、選ばない人が1割いたことに注目すべきですし、姉妹商品の利用者だった場合も同じです。
つまり、好意的な回答を寄せるであろうターゲットを抽出し問いかけたアンケートなら、望む結果になるのは当然ということです。
これが「作りだす」です。統計学からみれば「論外」ですが、広告においては「一般的」というのが現実です。

 いくつもの事例を実名入りで紹介したいところですが、広告の裏側を披瀝するのは、ミュージカルを舞台裏から観劇するほど野暮な振る舞いなので控えておきます。
そこで今回は、「架空」の話しという前提ですすめていきます。仮にどこかで見聞きした話しであっても、それはすべて「まぼろし」です。詮索はもちろん、質問に答えることはできませんのであしからず。

 1秒に1本売れるシャンプーがあったとします。1分間に60本で、1時間に360本、1日8640本売れれば、通販業者の笑いは止まりません。
しかし、どんな凡庸なシャンプーでもこの数字は「作りだす」ことができます。


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■秒速で売れるシャンプーを作りだす方法
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"○月○日発売決定! 発売を記念して先行予約した方は99%オフ! 1000円の商品がわずか10円!"

 と題して、事前に予約を受け付けておくのです。
1000円の商品を10円にするような、魅力的なオファーを添えればより確実に実現できます。そして、予約分を設定した「発売日(時間)」で売上に計上します。その「瞬間最大風速」を喧伝するという方法です。最悪でも1本でも予約販売していれば、発売直後の1秒未満で1本売れたという「秒速販売」の完成です。

 細かな話しですが、原価割れした差額は販促費で経理処理します。スーパーマーケットにおける「卵1パック98円」という売り出しが原価割れであるのと同じです。また確実に実現するために、リスティング広告などを投入するのも方法です。「1秒に1本売れる」というキャッチフレーズに、販管費の明記は不用です。

 ・・・「ズルイ」ですか? しかし、実際には多くの企業が似たような手法を日常的に使っており、手口の詳述は避けますが、同じようなアプローチからの「ランキング操作」はよく知られている手法です。本稿の目的は「ズル」の推奨にありません。インパクトのある数字を作りだす工夫も、広告を筆頭とする販促活動のひとつでありながら、おざなりにされていることへのショック療法として、あえて過激な例えを示しています。


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■都合の良い事実
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 「数字を弄ぶ」もうひとつの方法が「切り出す」です。

 ツイッターが国内で普及し始めた当時、パソコン通販の「デル」が、ツイッターにより2年間に300万(米)ドル売り上げたと騒がれました。

しかし、米国デルの当時(2009年度通期)の売り上げは約611億ドルで、前年度もほぼ同じ水準でしたので、対象期間の売り上げを1,222億ドルとします。
するとツイッターによる売り上げはわずか0.002%となります。これは年間1億円の売り上げしかない中小企業に置き換えれば、年間で2千円ちょっとの売り上げが増えたに過ぎません。
もちろん「2千円の売り上げ増加にも取り組む営業姿勢」として、デルの取り組みは称揚に値しますが、300万ドル、日本円で3億円という数字だけを切り出すことにより、飛び抜けた成功例のような印象を与えることに成功します。

 こちらは国内の事例につき、細部をぼかします。あるタレント集団をCMに起用したところ、36%も売り上げが伸びたと宣伝していた健康食品があります。
広報担当者は取材に、タレントと商品の親和性の高さを誇っていました。ところが2年後、CMのイメージキャラクターはライバルグループに変更されました。タレントと売上の相関関係が明らかな場合、広報戦略からそのタレントを手放すことはありえません。つまり、36%も伸びた理由は別にあったと言う証拠です。これも都合の良い数字を切り出した事例です。

 数字を弄ぶことは、広告や販促の世界では常套手段。正直者ほど知らない現実です。

 そして「数字」にフォーカスしたとき、「作りだす」「切り出す」に加えて「見つけ出す」に出会います。これはどの会社でも持っている「お宝」・・・と次回に続きます。


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