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多くのECサイトを手掛けてきた実績をもとに、戦略的なWebサイト構築・運営のノウハウをお伝えします。

  前野 智純

【第51回】通販の要諦

2017年12月18日|トラックバック(0)

POINT

『CRM:通販は究極の接客である』
『顧客リスト:通販会社の価値は「リスト」のみ』
『商品力:小さなNo.1を目指せ』
『越境せよ』

 これまで、10年以上の長きにわたりここでの執筆を続けてきました。過去にどんなことを書いてきたのかと、ざっと読み返してみますと、結構同じようなことを繰り返し書いています(笑)。ただこれは、別に引き出しが少ないわけではなく(それもありますが)、ネット通販にとって重要なことって、意外とシンプルなのです。

以下、改めてまとめてみます。

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■CRM:通販は究極の接客である
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 ネットであろうが他の媒体であろうが、通販における顧客との接点は、いうまでもなく通信です。つまり、顔が見えません。その分、こちらの想いを伝えるためのあらゆる手段(CRM)を講じる必要があります。

 ネット通販であっても、メールだけでなく、時にははがきや手紙を送る。誕生日や記念日には手書きのメッセージを送り、特別なプランで優待するなど、成功している通販が当たり前にやっていることを、中小通販でもぜひ取り入れてみてください。

 それらは、かなり面倒な作業ではあります。顧客リストが1万人を超えると、なおさら大変な労力です。それゆえに、一斉メールで済ませるところが大半です。しかし、このように顧客と向き合う地道な作業を続けていると、必ず違いが実感できます。こちらからすれば1対nでも、顧客目線で見ると、1対1です。それを忘れないでください。


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■顧客リスト:通販会社の価値は「リスト」のみ
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 通販会社の命は、顧客リストと商品です。この2つがあれば、あとはそれをどうやってお金に換えるか、その手段(戦術)の話になります。逆に、顧客リストが古かったり(いわゆる死にリスト)、商品力がなかったり(競合に対する強みがない)と、この2つの力が弱い場合は、どんな戦術も意味がなく、継続的な通販は成り立ちません。また、商品はよほどの独自性(特許など)がない限りは、すぐに類似商品との戦いになります。しかし、顧客リストだけは、新鮮なものはそれだけで価値があります

 もちろん、これから通販を始めるタイミングで顧客リストなど持ちようもありませんので、お試しキャンペーンなどのプロモーションを通じて新規の顧客を集めていく必要がありますが、これらはいずれも顧客リストを集めるための作業です。そして、それには終わりがありません。

 その意味で、私は楽天などのショッピングモールは、より戦略的な活用を進めています。すべてをモールで完結させようとすれば、通販会社にとっての命である顧客リストが、永遠に手に入りません。そして、モールは金融商品の案内など、それを元に様々なCRMを仕掛けていきます。


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■商品力:小さなNo.1を目指せ
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 上でも少し触れましたが、顧客リストと並んで重要なのは、商品力です。顧客は商品を通じて体験を得ようとしています。たとえばダイエット食品などで想像するとわかりやすいですが、ダイエット食品そのものを買いたい人なんていなくて、その商品を通じて、ダイエットすることを目指しているわけです。なのに、そもそもそんな効果(この表現は薬事法的にNGですが)のないものを売っても、継続しないのは明らかです。

 これも過去に何度も書いたことですが、ネットの中は、向こう三軒両隣、見渡す限り競合がひしめいています。顧客は、同業他社しか出店していないショッピングモールを歩いているようなものです。少しでも値段が安いところ、少しでも何か特典があるところ、感じのいいところに流れるのは、当然すぎるくらい当然です。

 仮に競合がいないような無風状態の商品は、需要がないと考えても差し支えありません。ブルーオーシャンは、自分で作らない限り存在しません。そして、自分でブルーオーシャン市場を作るのは、中小企業では不可能だと思ったほうがいいでしょう。

 そんな中で、自分の商品はどのような強みがあるのか。これは意外とみなさんわからないポイントです。客観的に見て、特に強みが分からないケースが多くあります。しかし、その中でも何らかの強みをあぶりださないと、勝機はありません。

 これは単品のみならず、たくさんの商品を販売する場合も同様です。仮に1万点の商品があるなら、その中の各カテゴリーの中で、どれか他に負けないものがある。あるいは、他にない組み合わせを提案する。そのことを常に意識してください。競合はすぐに真似をしてきますから。

 どんな小さな領域でもいいので、何かで一番を目指してください。その繰り返しが、大きな一番になる道です。


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■越境せよ
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 日本の市場は縮小の一途です。情報伝達に国境がなくなっている今、競争過剰な日本だけを戦場にするのは、得策ではありません。もちろん、日本は大国ですので、じゅうぶんな市場が存在するのですが、明らかに需要と供給のバランスが崩れています。これは、IT系など大手企業のポートフォリオを見ても明らかです。

 これまで、その方法論は何度となく書いてきていますが、今後はぜひ、海外の市場へも目を向けてください。

 打ち手は無限。市場は世界。常に顧客目線を忘れずに、お客様の声に耳を傾けてください。


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