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長年流通、特に通販やコンタクトセンターを専門に取材活動を続けてきた実績より、市場動向や「顧客満足」に向けた企業の活動など事例を中心にお伝えしていきます。

JDM News.net   代表  流通ジャーナリスト 塩田信夫

【第82回】人や組織を活かす独自の企業カルチャーを生み出す努力を忘れていないか クリエイティブな顧客との関係性を維持すること で企業価値を高める

2019年01月29日|トラックバック(0)

POINT

数値目標のみの人事評価制度
評価制度の変化
顧客との関係性が新たな企業カルチャーを生み出す

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■数値目標のみの人事評価制度
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 かなり昔のことで恐縮だが、約20年ほど前になる。テレビの座談会で当時の20代、30代の成長企業の若手経営者が出演していた番組でのこと。司会者がそれぞれの経営者に社員を育てる上での大切なことを一言キーワードで表してほしいと質問した。今でも忘れないのが、ある経営者が「ゲンコツ」と答えたのだ。つまり数値目標に届かなかったものは、「努力不測」「やる気がない」「結果がすべて」と、愛のムチならぬゲンコツで制裁を与えるという。この会社は一時はマスメディアでの宣伝で一躍全国でも知れ渡り急成長を遂げたものの、行き過ぎた営業手法で多くの消費者問題を生み経営不振となった。当時の経営者のその後は不明だ。当時同じ番組に出演していたサイバーエージェントは有力IT企業に育っている。同社の藤田社長の言葉は残念ながら忘れた。

 短期間のうちに人や組織を育てるためには多少の強引さが必要であるとの理屈かもしれないが、経験の差はあっても同じ夢を描いて集まった「仲間」に取るべき扱いではない
 幹部社員、管理職に数値目標を書かせる企業は多い。正月気分が明ける今月もその時期がやってきたとばかりに、机に向かう。なかでも具体的な数値目標をあげられない部署の社員は戸惑うばかり。事業計画や貢献度、社内研修プランなどいろいろ思案して作成する。


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■評価制度の変化
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 あるIT関連の上場企業経営者は、雑誌の対談で「評価は数値目標ではなく貢献度で決まる」と明言していた。「業務遂行にどれだけ貢献したか、チームの一員としてどれだけ貢献したかの2軸で評価する」という。「当然、さらに分解し評価に取り組むべく、ワーキンググループを作って研究している」とのこと。

 評価制度の変化は当然の流れである。数十年もの昔、かつて私たちが取材していた企業のトップに対する印象は穏やかで好印象、悪く言う人はいないタイプが多かった。オーナー型企業でない限り、がんがんやる攻撃型タイプ、唯我独尊で大きな仕事を成し遂げた人は結果、トップになれないといわれた。極論だがトップになるには仕事は無難にこなし、協調性があり、社内で敵をつくらない人たちといわれた。
 当然、直接現場の声を積極的に聞こうとするタイプはいい上司であっても結果、サラリーマン社長の世界ではトップになれるかどうかは別問題なのかもしれない。

 評価人事制度をトップが踏み込んで改革しようとする企業は、上場企業とはいえ創業者が多い。自らの経営姿勢、方針を新たな企業カルチャーとしての気概を社内に反映できる立場にある。そこが日本のこれまでの大手企業とはちがう。


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■顧客との関係性が新たな企業カルチャーを生み出す
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 とはいえ現在、改めて企業カルチャーの存在理由が問われるときでもある。店舗型ではなくネット型通販企業にとって、その企業の価値観が問われるのはいうまでもない。単に流行や目新しさを追及するだけでなく、企業やブランドへの信頼性、在庫過多が大きな問題となるファッション衣料販売であるなら価格調整への考え方も大きい。

 利益優先のための原価調整や販売計画など売り上げ重視のマーケティングは重要であるが、購買動機をよくよく見定める仕組みや工夫が重視されるべきだう。これまでのような消費者リサーチや売れ筋からの評価判断だけではなくもっと顧客との接点を探ることを優先するべきだ。顧客は単なる消費者ではなく、新たな商品開発を助けてくれるクリエイティブであり、アイデアの供給源でもあることを今更出はあるが忘れてはならない。この関係性がすべてといっても過言ではないといえよう。

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