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長年流通、特に通販やコンタクトセンターを専門に取材活動を続けてきた実績より、市場動向や「顧客満足」に向けた企業の活動など事例を中心にお伝えしていきます。

JDM News.net   代表  流通ジャーナリスト 塩田信夫

【第85回】高齢社会を取り巻くネット通販の新たなクレーム対応を考える

2019年07月29日|トラックバック(0)

POINT

「お客様の要望に添うことが、サービスの基本」
「高齢者を惑わせる広告コピーと継続販売契約」
「クレームはお客様からの大事なチャンス」

―今、目の前の顧客対応が最優先と知れ―

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■お客様の要望に添うことが、サービスの基本
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 今回はクレームの現場について話をしてみたい。
まず最初にクレームではないが、感心した話をしたい。
九州に赴任している知人が久しぶりに帰省した時のこと。せっかくの土産をJRの車内に置き忘れてきたという。届け先の上司には土産のことを伝えているとのこと。
地元では有名な名産であり、とりあえず最寄りの有名百貨店に出向き、案内係に取扱いの有無を尋ねた。

答えは「申し訳ございません、当店での取り扱いはございません」とのこと。
加えて「最寄りの支店での取り扱いも残念ながらございません、大変申し訳ございません」と丁寧な対応でありました。

 知人が肩を落とし帰ろうとしたとき、その案内係から「しばらくお待ちください」との声。
次いで「その商品を取り扱っている(当店とは別の)百貨店がありました」と。
一番近い店舗と最寄り駅までネットで検索し、教えてくれたのだ。
「お気をつけて行ってらっしゃいませ」の声が天使の声に聞こえたという。
目の前の困っているお客様の要望にできるだけ添うのがお客様サービスの基本であり、
お客様にとって最善の答えを提供してこそがサービス担当者の使命との自覚を持っているからこその対応と感心したとのこと。

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■高齢者を惑わせる広告コピー
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 次が本題である。ネット通販も様々な商品を取扱い、市場は拡大している。
利用者層も多岐にわたり高齢者も通販の便利さの恩恵を受けている。そんな中、ふと考えさせられる場面があった。
スマホもネットメディアとして利便性のある媒体として認知されている。
関心のある商品が無料で体験できるとある。申し込みをするためにスマホの小さな画面をスクロールして該当ページに進み氏名、住所、連絡先など顧客情報を送信する。
そこに行きつくまで商品の案内情報をしこたま読み込み進める。すっかり無料提供の案内申し込みと思い、申し込みをし商品の到着を待つ。
無料で受け取った商品がなくなり、試飲期間が終わったと思っていた矢先に、商品が送られてくる。

 それは途中契約の打ち切りがなければ、注文が継続して送られてくる仕組みだった。
継続契約のつもりがなくても商品は送られてくる。キャンセルのタイミングが合わなくなり、電話をかける。
すでに送られた商品代金と、送付予定となっている商品代金を含めて送金してほしいとのこと。
そこでいくらそんなつもりがなかったと、分かりにくい広告内容について申し立てても担当オペレータは聞いてくれない。
分かりにくかったこと、勘違いをさせてしまったこと認めても支払い請求しなければならない旨の説明をするばかり。

 お客は納得しないまま支払いを承諾せざるを得ないのが現状だ。
この間のやり取りで受けたのは、クレーム対応のNGのテンコ盛りであったことだ。
あえて言うならお客様の勘違いや勝手な思い込みを想定したうえでの広告コピーであることだ。
途中解約の意思表示がなければ商品を送り続ける仕組みなのだ。
一回きりの試供品の申し込みのつもりが割引付きの継続販売契約となっているのだ。

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■クレームはお客様からの大事なチャンス
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 結論から言う。せめて高齢者に限り、キャンセルの申し入れがあったら受けるべきだ。
会社にとってもイメージ悪化と悪評が蔓延するばかりである。会社にとって正論であっても消費者にすれば納得がいかなければ、騙されたとの声が上がるだけ。消費者と会社との言い分が平行線なら、なりがちなのが「相手を長時間待たせる」「たらいまわしにする」「責任をきちんと受け止めない対応をしがち」「会社の都合ばかりを説明する」のNG対応である。

 当たり前のことだが、クレームは目の前のお客様の言い分を理解し、解決に導くこと、そのために直接の担当者が寄り添って話に耳を傾けることである。よくありがちなのが、オペレーターが矢面に立たされ、上席の担当者が規則、決まりをたてに表に出てこないことだ。

クレームであっても直接の顧客からの声を大事なチャンスと受け止められなければ、次はない。一人のお客様の後ろには何人もの潜在顧客がいることを自覚すべきだと考える。こんな当たり前のことが忘れがちなのだ。 

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