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長年流通、特に通販やコンタクトセンターを専門に取材活動を続けてきた実績より、市場動向や「顧客満足」に向けた企業の活動など事例を中心にお伝えしていきます。

JDM News.net   代表  流通ジャーナリスト 塩田信夫

【第87回】顧客の心を掴むマーケティングは「編集者目線」にあり

2019年11月26日|トラックバック(0)

POINT

「中高年女性には『編集者の目線』での企画を」
「ターゲット顧客をより明確に特定することが重要」
「通販は企業の信用、信頼が前提」
「返品率が低い=成功などと考えるのは間違い」

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■中高年女性には「編集者の目線」での企画を
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時折、新聞などの広告で見かける雑誌広告が気になっていた。雑誌名は「H」という。特集記事から推察するに中高年女性が対象であることはわかる。健康や美容、ファッション、旅行などさまざまなテーマで構成されている。

部数はなんと約250,000部とか。同雑誌のサイトによれば「50代から女性が前向きに明るく生きるために、本当に価値ある情報をお届けします」とある。

単なる情報系女性誌ではなく、通販サイトも運営しており店舗も4店舗構えている。他にも旅行や講演会、コンサートなどの文化事業も運営している。その事業内容は多岐に及んでいるが、50代から60代の女性を対象にしている。

そのマーケティングのユニークさは新聞などでも紹介されている。年間60回以上も編集部員が読者との交流イベントを行っているという。収益の要でもある通販事業の商品開発やアイデアなどはこうした顧客との交流から生まれてくるのだろう。

会員制情報誌と言えばK社の「T」もよく知られている。同誌は100万部発行である。主な購読者はやはり50代からの中高年女性である。両誌に共通して言えるのは編集者が編集者の目線で商品を開発し、企画していることだろう。

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■ターゲット顧客をより明確に特定することが重要
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購読者であり商品愛用者(顧客)の要望や期待、時には不満を探り商品化していく。読者との関係をより親しい関係にし、同じコミュニティに入っているような感覚を重視しているともいえよう。

情報誌、ネット通販、店舗との複合型連動は今日のビジネスの側面では一般的となっている。さらに言えば、ターゲットとなる顧客をより明確に、特定することが重視される。消費リーダーとしての50代、60代はこれからの消費市場を牽引していくことは間違いない。

顧客(読者)からは売り手であるこちらが見えない、こちらからも読者が見えない。売り手側の商品への自信や思い入れを商品現物に託して見せる、古臭い表現であるがこれまでの通販への認識を表す言い方であった。言い方を変えれば、説得させるための技術、手法が蓄積されて各社のノウハウとなった時代があった。

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■通販は企業の信用、信頼が前提
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カタログなり折込チラシを通じて顧客の心をゆり動かすことばや写真、コピーを考えてきた。物売りの発想で表現すれば、売り手が消費者にどうすれば信用してもらえるか、見えない相手をどうすれば見えるようにとらえれるのか、このあたりが売れる通販の肝であり、醍醐味でもある。

通販市場が注目された時分から言われてきた「これからの消費者は必要なものしか買わない」市場で、どのように「必要」や「欲求」を喚起させられるか開発担当者が知恵を絞ってきたものだ。しかし、それだけでは顧客とのコミュニケーションは成立しない。商品の送り手である企業の信用、信頼が前提であり、それは提供する商品がその裏付けとなる。

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■返品率が低い=成功などと考えるのは間違い
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顧客は届いた商品ですべてを判断する。満足する顧客と不満に思う顧客が混在する、とりあえず返品率は低かったから成功などと考えたら間違いだ。はじめから対象者を絞り、要求度を探り、裏付けとなる情報をどのような手法で集めるかにかかってくる。

読者とのかかわりが深くなればなるほど、相互の信頼感は深まる。ときには実際の愛用者なり利用者が自分の言葉で商品を推奨すれば、生活者であり愛読者への信頼感が増す。

情報誌の編集という現場ならどのような企画を立てるかで特定の読み手を集めることが可能となる。編集ならではの手法を顧客層の特定化につなげる仕掛けだ。さらに顧客対象の需要度を図るうえでの取材の積み重ねがさらに顧客の潜在的欲求を見通すヒントにもつながるのだ。

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